“令孃(ひめ)” の例文
新字:令嬢
其顏(そのかほ)を不審(いぶかし)げに仰(あふ)ぎて、姉樣人形(ねえさまにんぎやう)は下(くだ)さるか、進(あ)げますると僅(わづ)かに諾(うなづ)く令孃(ひめ)、甚之助(じんのすけ)は嬉(うれ)しく立(たち)あがつて、勝(か)つた勝(か)つた。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
翠色(すゐしよく)したヽる松(まつ)にまじりて紅葉(もみぢ)のあるお邸(やしき)と問(と)へば、中(なか)の橋(はし)のはし板(いた)とヾろくばかり、扨(さて)も人(ひと)の知(し)るは夫(それ)のみならで、一重(ひとへ)と呼(よ)ばるヽ令孃(ひめ)の美色(びしよく)
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
牛込(うしごめ)ちかくに下宿住居(げしゆくずまゐ)する森野敏(もりのさとし)とよぶ文學書生(ぶんがくしよせい)、いかなる風(かぜ)や誘(さそ)ひけん、果放(はか)なき便(たよ)りに令孃(ひめ)のうはさ耳(みヽ)にして、可笑(をか)しき奴(やつ)と笑(わら)つて聞(き)きしが、その獨栖(ひとりずみ)の理由(わけ)
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)