人形屋にんぎょうや)” の例文
不思議ふしぎにも、そのちいさなみせは、人形屋にんぎょうやでありました。おくのたなのうえに、いくつもおなじような人形にんぎょうならべてありました。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「だって、人形屋にんぎょうやのおじいさんが、こちらは、しあわせで、こちらは、しあわせだといったのですもの。」
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それから、まもない、あるのことでした。っぱらいの紳士しんしが、人形屋にんぎょうやみせさきへはいってきて、いろいろの人形にんぎょうさせてていましたが、どれもにいりませんでした。
三つのお人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
外国人がいこくじんが、人形屋にんぎょうやへはいって、三つならんでいた人形にんぎょうを、一つ、一つにとってながめていました。どれも、おな人形師にんぎょうしつくられた、たましいのはいっているうつくしいおんな人形にんぎょうでした。
三つのお人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むすめは、ある、そのまちなかあるいていました。いつかの人形屋にんぎょうやにゆこうとおもっていました。晩方ばんがたゆめのようにかすんだそらしたを、紫色むらさきいろひかりのさすみせさがしながら見覚みおぼえのある路次ろじはいってゆきました。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)