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乗客
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のりて
ふりがな文庫
“
乗客
(
のりて
)” の例文
旧字:
乘客
で、小松島から蒸汽に乗……ったのはいゝんですが、これがまた、勘定するほどしか
乗客
(
のりて
)
がありません。ガランとしております。
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
そうでなくって、一人も
乗客
(
のりて
)
が散らずに居りゃ、
私達
(
わっしだち
)
だって
関合
(
かかりあ
)
いは抜けませんや。
巡査
(
おまわり
)
が来て、一応
検
(
しら
)
べるなんぞッて事になりかねません。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
コソコソと室に入って椅子によると同時に大崎から来た開塞の信号が湿っぽい空気に鳴り渡った。
乗客
(
のりて
)
は一人もない。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
と
良人
(
をつと
)
は云つて、ピガルの広場から地下電車に乗ることにした。人が込むだらうからと云つて一等の切符を買つたが、車は
平生
(
ふだん
)
よりも
乗客
(
のりて
)
が
少
(
すくな
)
かつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
近頃市電の運転車輛が
甚
(
ひど
)
く少いので、何処の停留場にも、
乗客
(
のりて
)
が一杯
集
(
たか
)
つて、険しい眼を光らせながら
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
ひしと詰込んだ一列の
乗客
(
のりて
)
に隠れて、内証で前へ乗出しても、もう女の
爪先
(
つまさき
)
も見えなかったが、一目見られた
瞳
(
ひとみ
)
の力は、刻み込まれたか、と
鮮麗
(
あざやか
)
に胸に描かれて、白木屋の
店頭
(
みせさき
)
に
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大尉め、どこか近くの停留場に下りるんで、
婦人
(
をんな
)
の
乗客
(
のりて
)
もあるのに
態々
(
わざ/\
)
画家
(
ゑかき
)
の俺を見立てて譲つて呉れたんだな。若いのに
似合
(
にあは
)
ぬ
怜悧
(
りこう
)
な軍人だ、さういへばどこか見所がありさうな顔をしてるて。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
雨が降っても風が吹いてもこの子守女が
停車場
(
ステーション
)
に来て
乗客
(
のりて
)
の噂をしていないことはただの一日でもない、
華
(
はな
)
やかに着飾った女の場合はなおさらで、さも羨ましそうに打ち眺めてはヒソヒソと語りあう。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
僥倖
(
さいわい
)
そこでも
乗客
(
のりて
)
が込んだ、人蔭になって、
眩
(
まばゆ
)
い大目玉の光から、顔を
躱
(
か
)
わして
免
(
まぬか
)
れていたは可いが、さて、神楽坂で下りて、見附の橋を、今夜に限って、高い処のように、危っかしく渡ると
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
荷物を
引立
(
ひった
)
てて来て、二人で改札口を出た。その
半纏着
(
はんてんぎ
)
と、薄色背広の押並んだ対照は妙であったが、
乗客
(
のりて
)
はただこの二人の影のちらちらと分れて映るばかり、十四五人には過ぎないのであった。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“乗客(
旅客
)”の解説
旅客(りょかく、en: passenger)とは、乗り物に乗っている人のうち乗員以外の人のこと。乗客(じょうきゃく)とも。
(出典:Wikipedia)
乗
常用漢字
小3
部首:⼃
9画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
“乗”で始まる語句
乗
乗合
乗出
乗込
乗馬
乗掛
乗越
乗合自動車
乗換
乗組