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久々
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ひさびさ
ふりがな文庫
“
久々
(
ひさびさ
)” の例文
大先生の
尊顔
(
そんがん
)
も
久々
(
ひさびさ
)
にて
拝
(
おが
)
みたいし、
旁々
(
かたがた
)
かの土地を見物させて貰うことにしようかと、
師恩
(
しおん
)
に
篤
(
あつ
)
き金博士は大いに心を動かしたのであった。
戦時旅行鞄:――金博士シリーズ・6――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その時の夢に、米友は故郷の
間
(
あい
)
の
山
(
やま
)
を見ました。自分の身が
久々
(
ひさびさ
)
で故郷の宇治山田から間の山を
廻
(
めぐ
)
っているのを認めました。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ばかにするのか?
地獄
(
じごく
)
から、やっと
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
してきた
俺
(
おれ
)
たちに
向
(
む
)
かって、
幸福
(
こうふく
)
の
島
(
しま
)
とはなんのことだ?おまえがたは、
久々
(
ひさびさ
)
で
帰
(
かえ
)
ってきたものを
侮辱
(
ぶじょく
)
するつもりなのか。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また遠く南の
方
(
かた
)
澎湖島占領の事に従いしが、六月初旬その乗艦のひとまず横須賀に凱旋する都合となりたるより、
久々
(
ひさびさ
)
ぶりに帰京して、たえて久しきわが
家
(
や
)
の門を入りぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
かつは喜びかつは
動悸
(
とき
)
めきながら、看守に伴われて面接所に行き見れば、小塚氏は微笑を以て妾を迎え、
久々
(
ひさびさ
)
の
疎音
(
そいん
)
を謝して、さていうよう、自分は今回有志者の依頼を受けて
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
▼ もっと見る
ルピック氏は、
真情流露
(
しんじょうりゅうろ
)
を逆に行く人物だから、
久々
(
ひさびさ
)
で彼の顔を見た
悦
(
よろこ
)
びを、
揶揄
(
やゆ
)
の形でしか表わさない。向こうへ往きがけに彼の耳を
弾
(
はじ
)
く。こっちへ来がけには、
肱
(
ひじ
)
で
小突
(
こづ
)
く。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
これは唯自分で覚えているだけで人に話した事はありません、今日初めて位のものでありますが、この
間
(
あいだ
)
或所で杉浦先生に
久々
(
ひさびさ
)
ぶりで御目に掛った。大分先生も年を取っておられる。
模倣と独立
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
久々
(
ひさびさ
)
に家を出づれば春の
泥
(
どろ
)
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
「みんな帰って来たよ、
久々
(
ひさびさ
)
にてお目見え、お
馴染
(
なじみ
)
の一座、なんて書いてあるよ」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
近来は金田の邸内も珍らしくなくなったから、
滅多
(
めった
)
にあちらの方角へは足が向かなかったが、こう御目に懸って見ると、何となく
御懐
(
おなつ
)
かしい。鈴木にも
久々
(
ひさびさ
)
だから
余所
(
よそ
)
ながら拝顔の栄を得ておこう。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
久
常用漢字
小5
部首:⼃
3画
々
3画
“久々”で始まる語句
久々里
久々野
久々利
久々子
久々子湖