“久々野”の読み方と例文
読み方割合
くぐの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
政吉(二十八、九歳)飛騨風俗、江戸を出て逃げ歩き、交通不便の飛騨の久々野くぐのに隠れ、三里余りの高山へ、きょう用足しに来ている。
中山七里 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
無性に飛んで、久々野くぐのに近いところでしょう、左に社があって、右は崖路になっていて、その周囲いっぱいに森々たる杉の木立をつき抜けて走りました。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
政吉 何をいやがる、白痴こけにするねえ。政吉は江戸を逃げて高山在の、久々野くぐのという処に、僅な知辺しるべをたよって行き、山国の者に半分なったが、根性は元の江戸の男だ。
中山七里 二幕五場 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)