“久々里”の読み方と例文
読み方割合
くくり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一方には伊那の谷の方を望み、一方には親しい友だちのいる中津川から、落合、附智つけち久々里くくり、大井、岩村、苗木なえぎなぞの美濃の方にまで、あそこにも、ここにもと
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
尾州の家老成瀬なるせ氏は犬山に、竹腰たけごし氏は今尾いまおに、石河いしかわ氏は駒塚こまづかに、その他八神やがみ毛利もうり氏、久々里くくり九人衆など、いずれも同じ美濃の国内に居所を置き、食邑しょくゆうをわかち与えられている。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そういう金兵衛もまた持ち前の快活さで、家では造り酒屋のほかに質屋を兼ね、馬も持ち、田も造り、時には米の売買にもたずさわり、美濃の久々里くくりあたりの旗本にまで金を貸した。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)