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中形
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ちゆうがた
ふりがな文庫
“
中形
(
ちゆうがた
)” の例文
肉付のいゝ若い女が
幾人
(
いくたり
)
も、赤い
潰髷
(
つぶし
)
の
結綿
(
ゆひわた
)
にもう
華美
(
はで
)
な
中形
(
ちゆうがた
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
を着て
引掛
(
ひつか
)
け帶もだらしなく、歩む度に白い足の裏を見せながら行く。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
珊瑚
(
さんご
)
の
枝
(
えだ
)
を
折
(
を
)
つてゐた、
炉
(
ろ
)
の
焚火
(
たきび
)
から、
急
(
いそ
)
いで
立
(
た
)
つて
出迎
(
でむか
)
へた、もの
柔
(
やはら
)
かな
中形
(
ちゆうがた
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
の、
髪
(
かみ
)
の
濃
(
こ
)
いのを
見
(
み
)
た
時
(
とき
)
は、
慌
(
あわ
)
てたやうに
声
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
裸体
(
はだか
)
の車夫が引ける武者絵の人力車に
相乗
(
あひのり
)
せる
裸体人
(
はだかびと
)
、青物
市場
(
いちば
)
などに見る如き土間に
売品
(
ばいひん
)
を並べたる商家よ、
中形
(
ちゆうがた
)
の
湯帷巾
(
ゆかた
)
を着たる天草
女
(
をんな
)
よ、あなさがな、悪きは数へ
候
(
さふら
)
ふまじ。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
宮は
鳩羽鼠
(
はとばねずみ
)
の
頭巾
(
ずきん
)
を
被
(
かぶ
)
りて、
濃浅黄地
(
こいあさぎぢ
)
に白く
中形
(
ちゆうがた
)
模様ある毛織のシォールを
絡
(
まと
)
ひ、学生は焦茶の
外套
(
オバコオト
)
を着たるが、身を
窄
(
すぼ
)
めて吹来る
凩
(
こがらし
)
を
遣過
(
やりすご
)
しつつ、遅れし宮の
辿着
(
たどりつ
)
くを待ちて言出せり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“中形”の意味
《名詞》
中 形(ちゅうがた)
規模や形が大と小の中間であること。
染め模様で、大紋と小紋の中間の大きさの柄。また、その模様の浴衣地。
(出典:Wiktionary)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
“中形”で始まる語句
中形端艇