三月さんがつ)” の例文
やま陽炎かげらふえてきます。ところによつて時季じきはむろんちがひますが、東京附近とうきようふきんでは三月さんがつ中旬頃ちゆうじゆんごろから五月頃ごがつごろまでに、します。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
ところで、先ほどの話のくり返しになりますが、私はやっぱり御覽のとおりのみじめな氣持でして……三月さんがつからこっち私の心はすっかり臺なしになっちまって……。
砂馬は大きな「三月さんがつ」(鼻)をふくらませて
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
東京とうきようでは一月いちがつ中旬ちゆうじゆんつぼみひらはじめ、二月にがついたつて滿開まんかいし、三月さんがつ上旬じようじゆんまではなひらきつゞけてゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
「それとも、この三月さんがつ以來ね!」
以上いじようふたつは、ふゆからはるにかけてはなのさくなかで、とくつものです。つぎにだん/\とさむさもうすらぎ、やがて三月さんがつになると、うめ、れんぎょう、ぢんちょうげなど世界せかいとなります。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)