“三千（さんぜん）” の例文
聲（こゑ）ある空（そら）は、ほんのりと、夢（ゆめ）のやうな雲（くも）に灯（ともしび）を包（つゝ）んで動（うご）く。……かゝる時（とき）、眷屬（けんぞく）たち三萬（さんまん）三千（さんぜん）のお猿（さる）さんも遊（あそ）ぶのらしい。
祭のこと (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
毎号（まいがう）三千（さんぜん）づゝも刷（す）るやうな訳（わけ）で、未（いま）だ勉（つと）めて拡張（かくちやう）すれば非常（ひじやう）なものであつたのを、無勘定（むかんじやう）の面白半分（おもしろはんぶん）で遣（や）つて居（ゐ）た為（ため）に、竟（つひ）に大事（だいじ）を去（さ）らせたとは後（のち）にぞ思合（おもひあは）されたのです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) ／ 尾崎紅葉(著)
又（また）二年後（にねんご）の丹後地震（たんごぢしん）によつて三千（さんぜん）の死者（ししや）と一億圓（いちおくえん）の財産（ざいさん）損失（そんしつ）とを生（しやう）じた。
地震の話 (旧字旧仮名) ／ 今村明恒(著)