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一幕
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ひとまく
ふりがな文庫
“
一幕
(
ひとまく
)” の例文
今夜、わたしは、その最後の
一幕
(
ひとまく
)
を見たのです。そのせまい小路で、その女は死の
病
(
やまい
)
にとりつかれて、
寝台
(
しんだい
)
の上に横になっていました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
遠くの騒ぎ唄、
富貴
(
ふうき
)
の
羨望
(
せんぼう
)
、生存の快楽、境遇の絶望、機会と運命、誘惑、殺人。
波瀾
(
はらん
)
の上にも脚色の波瀾を極めて、遂に演劇の
一幕
(
ひとまく
)
が終る。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
愈
(
いよ/\
)
辞職と決したので
此
(
この
)
十七日に氏の
御名残
(
おなごり
)
狂言がコメデイ・フランセエズ座で催され、氏の
得意
(
おはこ
)
の物を
一幕
(
ひとまく
)
宛
(
づゝ
)
出し、ムネ・シユリイ
其他
(
そのた
)
の名優が一座する
筈
(
はず
)
である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
この
一幕
(
ひとまく
)
の「竜虎図」は全く勝敗がないと言っていいくらいのものだが、見物人は満足したかしらん、
誰
(
たれ
)
も何とも批評するものもない。そうして阿Qは依然として仕事に頼まれなかった。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
事実よりも
明暸
(
めいりょう
)
な想像の
一幕
(
ひとまく
)
を、描くともなく頭の中に描き出した津田は、突然ぞっとして我に返った。もしそんな馬鹿げた立ち廻りが実際生活の表面に現われたらどうしようと考えた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
この生駒の滝を背景とした血なまぐさい
謎
(
なぞ
)
にみちた
一幕
(
ひとまく
)
こそ、やがて春木清が少年探偵長として全世界へ話題をなげた奇々怪々なる「
黄金
(
おうごん
)
メダル事件」へ登場するその第一幕であったのだ。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
野外、水中舞踊の
一幕
(
ひとまく
)
だ。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
遠くの
騒
(
さわ
)
ぎ
唄
(
うた
)
、
富貴
(
ふうき
)
の
羨望
(
せんばう
)
、生存の快楽、
境遇
(
きやうぐう
)
の絶望、機会と運命、誘惑、殺人。
波瀾
(
はらん
)
の上にも
脚色
(
きやくしよく
)
の
波瀾
(
はらん
)
を
極
(
きは
)
めて、
遂
(
つひ
)
に演劇の
一幕
(
ひとまく
)
が終る。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「おかみさん。湯に行って暖たまって
来
(
こ
)
よう。今日は
一日
(
いちんち
)
楽
(
らく
)
休みだ。」と兼太郎は夜具を踏んで柱の
釘
(
くぎ
)
に
引掛
(
ひっか
)
けた手拭を取り、「大将はもう芝居かえ。
一幕
(
ひとまく
)
のぞいて来ようかな。」
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「
長
(
ちやう
)
さん、帰るのか。いゝぢやないか。もう
一幕
(
ひとまく
)
見ておいでな。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
幕
常用漢字
小6
部首:⼱
13画
“一幕”で始まる語句
一幕下
一幕毎
一幕物
一幕目