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りよぐわい
御内端すぎてのお
物思ひくよ/\
斗り
遊ばせばこそ
昨日今日は
御顏色もわるし
御病ひでも
遊ばしたら
御兩親さまは
更なる
事なり
申すも
慮外ながら
妹と
思ぞとての御
慈愛に
身は
姉上を
始め與力同心
打驚き是は
慮外なり御出馬
先殊に
轡へ取り付とは
抑氣違か
亂心か女め
其處を
放しをれ不禮に及ばは切り捨るぞ大膽不敵も程こそあれ
退れ/\と大音に
叱りながらに
縋る手を
結びし者なり
汝當所へ
泊りしは
運命の
盡る處なり
先刻見置し金子はや/\拙者どもへ差出せよと
荒々しげに申ける吉兵衞は少しも
惡びれたる
氣色もなく
此方に向ひ兩人ども必ず
慮外の
振舞を