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ゆふがた
みそ
萩の
側には
茶碗へ一
杯に
水が
沒まれた。
夕方近く
成つてから三
人は
雨戸を
締て、
火のない
提灯を
持つて
田圃を
越えて
墓地へ
行つた。
「
今夜は
御誘ひ
申しますから、
是から
夕方迄しつかり
御坐りなさいまし」と
眞面目に
勸めたとき、
宗助は
又一種の
責任を
感じた。
私達はその日一
日歩き
廻つた。
夕方には、
自分達の歩いてゐる所は一
体どこなのだらうと思ふほどもう三
半器官が
疲れてゐた。