“もぬけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
藻脱37.5%
藻抜31.3%
裳脱12.5%
蛻脱6.3%
蝉脱6.3%
裳抜6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文学者ぶんがくしやを以てだいのンきなりだい気楽きらくなりだい阿呆あはうなりといふ事の当否たうひかくばかりパチクリさしてこゝろ藻脱もぬけからとなれる木乃伊ミイラ文学者ぶんがくしやに是れ人間にんげん精粋きつすゐにあらずや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
小雨そぼ降る七夕の昨夜ゆうべ久しく隠まって置いたかのお園は何処いずこへか出奔しゅっぽんしてしまったものと見え今朝方けさがた寝床は藻抜もぬけの殻となり、残るは唯男女が二通の手紙ばかりという事である。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
こやつがむべきモンタギューがこしなる宿やど裳脱もぬけからで、無慚むざんや、愛女むすめむねさや
紫の蝉脱もぬけの殻を、平気でその場に残して置いて
魂が裳抜もぬければ一心にしゅうとする所なく、居廻りに在る程のものことごと薄烟うすけぶりに包れて虚有縹緲きょうひょうびょううちに漂い、有るかと思えばあり、無いかとおもえばないなかに、唯一物あるものばかりは見ないでも見えるが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)