“もぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
藻抜66.7%
藻脱16.7%
藻拔8.3%
8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みずから案内して戸を明けた家は、今は藻抜もぬけのからとなって、金吾もお粂の姿も見えず、薬の香ばかりが壁に残る一番奥の四畳半。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初は面白半分に目をねむって之にむかっているうちに、いつしかたましい藻脱もぬけて其中へ紛れ込んだように、恍惚うっとりとして暫く夢現ゆめうつつの境を迷っていると
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
唐紙を押し倒すやうに飛込んで行くと、お糸の床は藻拔もぬけのからで、その側に女中のお千代が、あまりの事に尻餅を突いたなり、ろくに口もきけません。