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藻脱
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もぬ
ふりがな文庫
“
藻脱
(
もぬ
)” の例文
昨夜の家が
藻脱
(
もぬ
)
けの空、がらんどう、入れておいた
早桶
(
はやおけ
)
ぐるみ死人も女房も影を消しているのに、二度びっくり蒸返しを味わった。
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
初は面白半分に目を
瞑
(
ねむ
)
って之に
対
(
むか
)
っている
中
(
うち
)
に、いつしか
魂
(
たましい
)
が
藻脱
(
もぬ
)
けて其中へ紛れ込んだように、
恍惚
(
うっとり
)
として暫く
夢現
(
ゆめうつつ
)
の境を迷っていると
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
なるほど、そこに
夜具蒲団
(
やぐふとん
)
は敷かれてあり、枕もちゃんと置いてありましたけれど、主は
藻脱
(
もぬ
)
けのからであります。
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
其
(
そ
)
の
青
(
あを
)
い
火
(
ひ
)
は、しかし
私
(
わたし
)
の
魂
(
たましひ
)
が
最
(
も
)
う
藻脱
(
もぬ
)
けて、
虚空
(
こくう
)
へ
飛
(
と
)
んで、
倒
(
さかさま
)
に
下
(
した
)
の
亡骸
(
なきがら
)
を
覗
(
のぞ
)
いたのかも
知
(
し
)
れません。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
家
(
うち
)
に居る時には心が
藻脱
(
もぬ
)
けて雪江さんの身に添うてでも居るように、奥と玄関脇と離れていても、雪江さんが、今
何
(
ど
)
の座敷で何をしているかは大抵分る。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
藻
常用漢字
中学
部首:⾋
19画
脱
常用漢字
中学
部首:⾁
11画
“藻”で始まる語句
藻掻
藻
藻屑
藻草
藻抜
藻塩草
藻蝦
藻汐
藻拔
藻海