“ふるでら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古寺83.3%
古刹5.6%
古廟5.6%
廢寺5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……狂言きやうげんはまだないが、古寺ふるでら廣室ひろまあめ孤屋ひとつやきりのたそがれを舞臺ぶたいにして、ずらりとなりならんだら、ならんだだけで、おもしろからう。
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こは大なる古刹ふるでらにして、今は住む人もなきにや、ゆかは落ち柱斜めに、破れたる壁は蔓蘿つたかずらに縫はれ、朽ちたる軒は蜘蛛くもに張られて、物凄ものすごきまでに荒れたるが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
縁日の見世物みせものいでし身なりしを、ゆえありて小屋を忍出で、今この古刹ふるでらに住むものなれば。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
「ざまを見ろ、古廟ふるでらの番人め(武神の木像をさしていう)引っ返せ」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むかしのまゝ練壁ねりかべ處々ところ/″\くづちて、かはら完全くわんぜんなのは見當みあたらくらゐそれに葛蔓かづらのぼつてますから、一見いつけん廢寺ふるでらかべるやうです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)