“こさつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古刹81.0%
故殺19.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
博覧会を初め名所古刹こさつを遊覧し、西陣に織り物を求め、清水きよみず土産みやげを買い、優遊の限りを尽くして、ここに十余日を過ぎぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
御牧はもっぱら貞之助に人物試験をされに来たので、自分では縁談のことには触れず、建築の話や絵画の話から、京都の名園や古刹こさつの話、嵯峨さがの父子爵ししゃく邸の林泉や風致の話
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
或会社の技師をしている工学士某氏の妻が自分に対する苛酷かこくを極めた処置に堪えかねて姑を刺したという故殺こさつ未遂犯が近頃公判に附せられたので、その事件の真相が諸新聞に現れた。
姑と嫁について (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
はるになってゆき次第しだいけた或日あるひ墓場はかばそばがけあたりに、腐爛ふらんした二つの死骸しがい見付みつかった。それは老婆ろうばと、おとことで、故殺こさつ形跡けいせきさえあるのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)