“にか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
二家16.7%
丹書16.7%
荷掛16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私がこれから読者に伝えようとする話は、実はポオの「黒猫」の内容にすこぶる似通って居る。私の話では、黒猫の代りに犬が中心となって居て、事件の起り方にはなはにかよった所がある。
犬神 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
この年七月二十日に山崎美成やまざきよししげが歿した。抽斎は美成と甚だ親しかったのではあるまい。しかし二家にか書庫の蔵する所は、たがいだし借すことをおしまなかったらしい。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
茝庭は抽斎の最も親しい友の一人ひとりで、二家にかの往来は頻繁ひんぱんであった。しかし当時法印の位ははなはとうといもので、茝庭が渋江の家に来ると、茶は台のありふたのある茶碗にぎ、菓子は高坏たかつきに盛って出した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ものの、わが夫子せこが、取りける、大刀の手上たがみに、丹書にかき著け、その緒には、赤幡あかはたを裁ち、赤幡たちて見れば、い隱る、山の御尾の、竹を掻き苅り、末押し靡かすなす
たつ一は、よろこんで、徳蔵とくぞうさんの背中なかにつかまって、荷掛にかけにこしをかけ、あしをぶらんとげました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)