にか)” の例文
しかしそれがまた後年になってある点までにかよった境界に身を置いて共に明治大正の文壇の一人者として立つようになったことも興味あることである。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
私がこれから読者に伝えようとする話は、実はポオの「黒猫」の内容にすこぶる似通って居る。私の話では、黒猫の代りに犬が中心となって居て、事件の起り方にはなはにかよった所がある。
犬神 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
菊池寛の「話の屑籠」とややにかよった平俗性に立っているところ、ああいう通俗作家のセンスというものの共通なところわかって面白いが、又お信さんのは一段とザラ紙のセンスで