“とわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
永久30.0%
永遠20.0%
20.0%
永劫13.3%
登和10.0%
常久3.3%
3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戸村家の墓地は冬青もちのき四五本を中心として六坪許りを区別けしてある。そのほどよい所の新墓にいはかが民子が永久とわ住家すみかであった。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
その法外先生が永遠とわの眠りにつく時、枕辺の大次郎と千浪の手に、痩せ細った手を持ち添えて握らせ合い
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
風の、そのあわただしい中でも、対手あいてが教頭心得の先生だけ、ものとわれた心のほこりに、話を咲せたい源助が、薄汚れた襯衣しゃつぼたんをはずして、ひくひくとした胸を出す。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
匂やかな若衆すがたは、今、まるで生きているその人のように、生彩奕々えきえきとして素絹そけんの上にほほえみつつ、その日の思い出を永劫とわに生かそうとてか、片手にかざした白つつじの花ひと枝——
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「あの離れの中二階で、お登和とわさんが……こうして」
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
遺書かきおきを書いて、二人の身を、三井寺に近い琵琶湖のふちへ投げたが、倉屋敷の船頭に見出されて——男をひとり常久とわの闇に送って自分だけ霊魂を呼び返される。
その頃あらたに隣家へ引移ッて参ッた官員は家内四人活計ぐらしで、細君もあれば娘もある。隣ずからの寒暄かんけんの挨拶が喰付きで、親々が心安く成るにつれ娘同志も親しくなり、毎日のようにといとわれつした。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)