“寒暄”の読み方と例文
読み方割合
かんけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見ざりし世の人をその墳墓にふは、生ける人をその家に訪ふとは異りて、寒暄かんけんの辞をのぶるにも及ばず、手土産たづさへ行くわづらひもなし。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
それ以前とて会えば寒暄かんけんを叙する位の面識で、私邸を訪問したのも二、三度しかなかった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
れいの通りおく一間ひとまにて先生及び夫人と鼎坐ていざし、寒暄かんけん挨拶あいさつおわりて先生先ず口を開き、このあいだ、十六歳の時咸臨丸かんりんまるにて御供おともしたる人きたりて夕方まではなしましたと、夫人にむかわれ