“寒々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さむざむ81.3%
さむ/″\12.5%
さむさむ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庭からは紫丁香花はしどいの匂いの流れて来るなかで、凍てがますますきびしくなって、沈みゆく太陽がその寒々さむざむとした光線で雪の平原を照らしたり
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
まことにあの障子の裏に照り映えている逆光線の明りは、何と云う寒々さむ/″\とした、わびしい色をしていることか。
陰翳礼讃 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
山母は外から帰ってきて、ああ寒々さむさむといって炉傍にどかりとすわり両脚を踏ん張って火に当たると、トチの実はドチンとはねて山母のふところに飛びこんだ。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)