永劫とわ)” の例文
そう尊く思うが故に、わしはの人々のた事を、日月じつげつのように、永劫とわに新しく、永劫に真美の光を失わせとうない気がした。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
匂やかな若衆すがたは、今、まるで生きているその人のように、生彩奕々えきえきとして素絹そけんの上にほほえみつつ、その日の思い出を永劫とわに生かそうとてか、片手にかざした白つつじの花ひと枝——
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
かれらは永劫とわ雷鳴なるかみのもとに
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
その花もまた、永劫とわに散らすまいとしても、やがて、青葉となり、秋となるように。——これを大地の罪といえましょうか、大いなる陽の力です、自然の法則です
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
釈尊は、人間が、その自然の春に甘えて、五慾におぼれ、煩悩にかれ、あたら、永劫とわの浄土を見うしのうて、地獄にあえぐ苦患くげんさまを、あわれとも悲しいこととも思われました。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宝財永劫とわたまならず
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)