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つゝそで
腰までしかない
洗晒しの
筒袖、同じ
服裝の子供等と共に
裸足で歩く事は慣れたもので、
頭髮の延びた時は父が手づから
剃つて呉れるのであつた。
と云いながらずっと出た男の
姿を見ると、
紋羽の綿頭巾を
被り、
裾短な
筒袖を
着し、
白木の
二重廻りの
三尺を締め、
盲縞の股引腹掛と云う
風体。
四季押通し
油びかりする
目くら
縞の
筒袖を
振つて
火の
玉のやうな
子だと
町内に
恐がられる
亂暴も
慰むる
人なき
胸苦しさの
餘り、
假にも
優しう
言ふて
呉れる
人のあれば