“つつっぽう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
筒服50.0%
筒袖50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙草入たばこいれ股引ももひきへ差し込んで、上から筒服つつっぽうの胴をかぶせた。自分はカンテラをげて腰を上げた。安さんが先へ立つ。あなは存外登り安かった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
手拭てぬぐいかぶって、わらを腰に当てて、筒服つつっぽうを着た男が二三人、向うの石垣の下にあらわれた。ちょうど昨日きのうジャンボーの通った路を逆に歩いて来る。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夕暮の門口かどぐちのぞいたら、一人の掘子ほりこがカンテラの筒服つつっぽうの掃除をしていた。中は存外静かである。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と、煙草入たばこいれを取り出した。茶色の、皮か紙か判然しないもので、股引ももひきに差し込んである上から筒袖つつっぽうかぶさっていた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうして、口をかない。突っ立ったまま自分の方をぎろりと見た。まるで強盗としきゃあ思えない。やがて、カンテラをほうり出すと、ボタンはずして、筒袖つつっぽうを脱いだ。股引も脱いだ。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)