筒袖つつっぽう)” の例文
と、煙草入たばこいれを取り出した。茶色の、皮か紙か判然しないもので、股引ももひきに差し込んである上から筒袖つつっぽうかぶさっていた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうして、口をかない。突っ立ったまま自分の方をぎろりと見た。まるで強盗としきゃあ思えない。やがて、カンテラをほうり出すと、ボタンはずして、筒袖つつっぽうを脱いだ。股引も脱いだ。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)