“だに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
15.4%
壁蝨15.4%
駄荷11.5%
牛蝨3.8%
3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平地なら装甲車はどんどん走れるが、ここはトロイだにである。道はでこぼこしている上、どっちへ走ってもすぐがけにつきあたりそうになる。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
翁が検めみると獣のだにが五六ぴきはかまの上から取り付いていた。猪の相撲場の土には親猪が蝨を落して行ったのだった。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
頭はぞっとするような吹出物と瘡蓋クルートに蔽われ、指の股には壁蝨だにが食いこみ、腹のあたりにわずかに纒いついている衣服の名残には、虱と南京虫が布目も見えぬほどに這いまわっていた。
カストリ侯実録 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
父さまがはえぐち駄荷だにい置いて気の利かねえ馬方むまかただって、突転つッころばして打転ぶっころばされたが、中々強い人で、話いしたところが父さまの気に入らねえば駄目だよ、アハー
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
翌朝になって光長はじぶんで庭へ出て見た。昨夜少年の角力をとっていたあたりに、一匹の黒蟻と牛蝨だにが並んで死んでいた。
庭の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
出様来でやうきやものや、伊祖いぞ大主おほぬし御万人おまんちようち頭取かしらどりちゆる者どやゆる、お万人のまぢりだに聞留ききとめれ、ムルチてる池に大蛇おほぢやとて、かぜらぬ、あめらぬ、屋蔵やぐらふきくづち、はる物作もづくり
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)