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しんしゆつ
元來地震は
地層の
破れ
目、
即ち
斷層線に
沿うて
起るものが
多數であり、さうして
地下の
岩漿は
右の
裂け
目に
沿うて
進出することは、
最もあり
得べきことであるから
噴火の
間際になると、
極めて
狹い
範圍のみに
感ずる
地震、
即ち
局部の
微震が
頻々に
起ることが
通常である。
地表近くに
進出して
來た
蒸氣が、
地表を
破らうとする
働きのために
起るものであらう。
つまり
百千の
空外しに
對して
僅に
一回の
實彈が
飛び
出すくらゐの
事であるから、かような
副原因だけを
研究してゐては、
豫知問題の
方へ
一歩も
進出することが
出來ないような
關係になるのである。