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しんけいすゐじやく
心のなかで、
是は
神經衰弱の
結果、
昔の
樣に
機敏で
明快な
判斷を、すぐ
作り
上げる
頭が
失くなつた
證據だらうと
自覺した。
「うん、
實は
濟まないがあの
儘だ。
手紙も
今日やつとの
事で
書いた
位だ。
何うも
仕方がないよ。
近頃神經衰弱でね」と
眞面目に
云ふ。
小六は
苦笑した。
はや三
尺餘りの
長さになつたので、
其所で
筆を
擱いたが、
公案に
苦しめられてゐる
事や、
坐禪をして
膝の
關節を
痛くしてゐる
事や、
考へるために
益神經衰弱が
劇しくなりさうな
事は