“しばたた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
60.0%
繁叩20.0%
屡瞬5.0%
連𥉌5.0%
屡叩5.0%
数瞬5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真箇ほんとに何時も/\先生に許り御迷惑をかけて。』と言つて、うるみをつた大きい眼を気毒相にしばたたく。左の手にはまだ封も切らぬ手紙を持つてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
聞くより、わッと泣き出すかと思いのほか、藤十郎は、眼を繁叩しばたたきながら、頷いて
疳癪の強そうな縁のただれ気味な赤い目をぱちぱち屡瞬しばたたきながら、獣の皮のように硬張こわばった手で時々目やにを拭いて、茶の間の端に坐っていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
爺さんはそこまで話して来ると、目を屡瞬しばたたいて、泣づらをかきそうな顔を、じっと押こらえているらしく、皺の多い筋肉が、微かに動いていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
手水場てうづば出来いできし貫一は腫眶はれまぶたの赤きを連𥉌しばたたきつつ、羽織のひもを結びもへず、つと客間の紙門ふすまひらけば、荒尾は居らず、かの荒尾譲介は居らで、うつくしよそほへる婦人のひと羞含はぢがましう控へたる。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
女はむせびて其処そこに泣伏しぬ。狭山は涙を連𥉌しばたたきて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
すると葛岡は、もう臆病な眼の屡叩しばたたかせ方で、正直にも、これは偽りですと言わんばかりの表情をしたのち
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「阿父さんも皆お前の傍にいるよ。新造、寂しいか?」と新五郎は老眼を数瞬しばたたきながらいざり寄る。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)