“してん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
指点50.0%
市廛20.0%
市鄽10.0%
支店10.0%
肆廛10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向うの村のこずえに先ずおとずれて、丘の櫟林、谷の尾花が末、さては己が庭の松と、次第に吹いて来る秋風を指点してんするに好い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
内藤岡ノ二士及ビ泥江春濤円桓同ジク舟ニ入ル。きょうともそなわル。潮ハまさニ落チテ舟ノ行クコトはなはすみやカニ橋ヲ過グルコト七タビ始メテ市廛してんヲ離ル。日すでくらシ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
口に経陀羅尼きやうだらにの法文をじゆして、夢にも現にも市鄽してん栄花えいぐわの巷に立入ること無く、朝も夕も山林閑寂かんじやくの郷に行ひ済ましてあるべきなり。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
『オヽ、濱島はまじまさん⁈ よくぞんじてをりますよ、雇人やとひにんが一千にんもあつて、支店してんかずも十のゆび——ホー、そのたくですか、それはつて、あゝつて。』とくち手眞似てまねまどからくび突出つきだして
しかしそれがおいおいに肆廛してんとなり、往還はやや迂回うかいしつつ、城のすぐ近くを貫ぬくようになった。城下が都市と化すべき端緒は、大きな道路とその上に立つ市場とであった。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)