“さとかた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
里方75.0%
実家方12.5%
實家方5.0%
生家方5.0%
実家2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
殺された文次郎は仕方もありませんが、生き残った奥様の始末には困ったのでしょう。結局離縁になって里方さとかたへ帰されたようです。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
くるまを焼いたので、牛は牛小屋から解かれ、牛飼と共に、翌る日、九条家へ帰された。玉日は、たった一人の侍女かしずきもそれにつけて、実家方さとかたへもどした。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
午飯おひるに、けんちんをべていた。——なつことだし、先生せんせい令夫人れいふじん心配しんぱいをなすつて、お實家方さとかたがお醫師いしやだから、玉章ふみいたゞいて出向でむくと、診察しんさつして、打傾うちかたむいて、また一封いつぷう返信へんしよさづけられた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
稲葉の家はおまんが生家方さとかたのことでもあり、最初からおまんは乗り気で、この話がまとまった時にも生家へあてて長い手紙を送り、まずまず縁談もととのって
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
懐に金を入れて出たまま行衛ゆくえ不明になって、幼子と後妻だけが残ったのを、家を売った金や残りのものと一緒に実家さとかたの兄、テンコツさんの近くへいっていた。