“おさと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
実家33.3%
御実家22.2%
御里22.2%
御悟11.1%
御生家11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はい。……破牢したばかりか、……奥様、旦那様、決してお驚きなさいますな、……それに致しても何んと申してよいやら……その権という泥棒、奥様の実家おさと、五百枝様のお屋敷へ忍び入り、将左衛門様の片耳を
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私もはじめのうちは御実家おさとへお戻りのあるように、勧めてはみましたけれど、あなた方の重い御身分では、姑御しゅうとめご邪慳じゃけんだからって、ついちょいと軽々しく、うみの親御に顔は合わされぬとおっしゃるので
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「西へ行く日の、はては東か。それは本真ほんまか。ひがし出る日の、御里おさとは西か。それも本真か。身は波の上。戢枕かじまくら。流せ流せ」とはやしている。へさきへ行って見たら、水夫が大勢寄って、太い帆綱ほづな手繰たぐっていた。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
奥様、あなたは、無論、とっくに御悟おさとりでございましょう。その私の恋人と申しますのは、余りの失礼をお許し下さいませ。実は、あなたなのでございます。
人間椅子 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
何から何まで御生家おさとの方へ御送りしたんですもの……何物なんにも置かない方が好いなんとおっしゃって……そりゃ、旦那様、御寝衣おねまきまで後で私が御洗濯しまして、御蒲団やなんかと一緒に御送りいたしました
刺繍 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)