實家方さとかた)” の例文
新字:実家方
おもふと、やがて保養ほやうとあつて、實家方さとかたへ、かへつたのである。が、あはれ、婦人ふじん自殺じさつした。それはむかし、さりながら、田舍ゐなかものの※々づう/\しいのは、いまなによりも可恐おそろしい。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
午飯おひるに、けんちんをべていた。——なつことだし、先生せんせい令夫人れいふじん心配しんぱいをなすつて、お實家方さとかたがお醫師いしやだから、玉章ふみいたゞいて出向でむくと、診察しんさつして、打傾うちかたむいて、また一封いつぷう返信へんしよさづけられた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)