“こそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コソ
語句割合
姑蘇29.2%
20.8%
12.5%
狐鼠12.5%
8.3%
小想4.2%
4.2%
猢猻4.2%
高祖4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
の如き艶体えんたいの詩をしょうし得るなり。またかつて中国に遊び給ひける時姑蘇こそ城外を過ぎてに贈り給ひし作多きがなか
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
今まで友だち附合いの青年を、急に夫として眺めることは少し窮屈でこそばゆい気もしたが、私には前から幾分そういう予感が無いわけでもなかった。
東海道五十三次 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
やがて毎日の雨は霰と變つて、天の一角をこそげおとすやうに烈しく降つてくる。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
「一つ、天下を取ってみようとか、世間の貧乏人を救ってみようとか。——何とか目的がなくっちゃ、狐鼠こそ狐鼠だろうじゃねえか。——ところで今、世の中を見ると、天明の大飢饉だいききんだ」
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのうえ、かんじんの引越しそばをあつらえるのは忘れてきたというに至っては、われながら、愛想も小想こそも尽き果ててしまいましたよ。
初看板 (新字新仮名) / 正岡容(著)
林「何もこそらねえ、さっさと暇ア出させるようにわしが云うから、う思って居るがえ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その相似たるより毳々むくむくと聞けばたちまち猴を聯想するので、支那で女根を猢猻こそといい(『笑林広記』三)、京阪でこれを猿猴と呼び、予米国で解剖学を学んだ際
女は、薄色縮緬うすいろちりめんのお高祖こそ眉深まぶかに冠つたまゝ、丑松の腰掛けて居る側を通り過ぎた。新しい艶のある吾妻袍衣あづまコートに身を包んだ其嫋娜すらりとした後姿を見ると、の女が誰であるかは直に読める。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)