“きんぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
近傍70.4%
金坊11.1%
金眸3.7%
禁牓3.7%
窘乏3.7%
近方3.7%
金芒3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兄者あにじゃ、敵はまだ彼方です。この近傍きんぼうには見当りません。ごゆるりとお支度あっても、よろしいかと思われます」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若いからねえ。一つところにじっとしてなんかいられないんだよ。金坊きんぼうには
ここによきはかりごとこそあれ、頃日このころ金眸きんぼう大王が御内みうちつかへて、新参なれどもまめだちて働けば、大王の寵愛おおぼえ浅からぬ、彼の黒衣こくえこそよかんめれ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
その事なれば及ばずながら、某一肢の力を添へん。われ彼の金眸きんぼう意恨うらみはなけれど、彼奴きゃつ猛威をたくましうして、余の獣類けものみだりにしいたげ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
と見えており、また「安斎随筆」に引いてある「房総志科」に拠れば、望陀郡真里公村なる天寧山真如寺の門前の禁牓きんぼうの文にも
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
ましてお公卿くげ様などは、それはそれは甚だ窘乏きんぼうに陥っておられたものだろう。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これと似たはなし房州ぼうしゅうにもある、何でも白浜しらはま近方きんぼうだったが、農夫以前の話とおなじような事がはじまった、うちが、丁度ちょうど、谷間のようなところにあるので、その両方の山の上に
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
東方ひがしより金芒きんぼうらんとして飛ぶ、槍も穂高も、半肩以上は微黄となり、以下は大天井岳をはじめ、その一帯山脈の影が、かぶさるのでくらい衣をている、日の昇るに伴れて、附近の大山岳
奥常念岳の絶巓に立つ記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)