“かじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
佳人58.3%
家人25.0%
火塵6.7%
歌人3.3%
哥人3.3%
窩人1.7%
寡人1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「良家の令嬢、深窓しんそう佳人かじんなら、そんな心配はない。そういうのを吟味ぎんみして、早く貰うんだよ。光子さんだって賛成するだろう」
妻の秘密筥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
旗本は家人かじんだつて自分の首を何時いつ取られるかと思つて、ビクビクし乍ら一生を送つて居るやうなのは、隨分澤山ありさうぢやありませんか。
まろびつ、お千絵を抱えた万吉と、お綱の姿だけは、渦まく火塵かじんを泳ぎぬけて、裏門の外へ出たらしいが、ああ、遂に、乳母のおたみだけは
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
万葉歌の中にはスミレが出ているから、歌人かじんはこれに関心を持っていたことがわかる。すなわちその歌は、「春のにすみれみにとあれぞ、をなつかしみ一夜ひとよ宿にける」
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
俊頼朝臣としよりあそんに「降雪ふるゆきたにおもかげうづもれてこずゑぞ冬の山路やまぢなりける」これらはじつに越後の雪の真景しんけいなれども、此あそん越後にきたり玉ひしにはあらず、ぞくにいふ哥人かじんながら名所めいしよをしるなり。
一口に山男とは申しますが、これを正しく申しますと、窩人かじんなのでございます。そうして住居は信州諏訪、八ヶ嶽山中でございます。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そうして我々眷族の子孫は窩に住むため窩人かじんと呼ばれ人界の者どもに恐れられ、今日までここに住んで来た。ところが……
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かの三府五港はもちろん、各都府においてみずから誇称して紳商と称し、みずから商業世界の寡人かじん政府を組織したる人々を見よ。その人々はいまだ一人として政府と至密の関係を有せざる人ありや。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)