“おくぶか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
奥深62.5%
25.0%
奧深12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしながら風が少しも吹かず、一体に空気が湿つぽく落着いて居て、夕方からのち、街にあかりくと、霧をとほす温かい脂色やにいろの光がすべての物に陽気なしか奥深おくぶかい陰影を与へ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
瞰下みおろす左の谷は黒木の茂ったおくぶかい子酉川の上流で、脚の下は百尺の懸崖である。岩間には低い灌木が生えていて、日蔭かずら、苔桃こけもも小岩鏡こいわかがみなどが目に入る。此岩峰は地図に記載してない。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
これが角屋敷かどやしきで、折曲をれまがると灰色はひいろをしたみち一筋ひとすぢ電柱でんちういちじるしくかたむいたのが、まへうしろへ、別々べつ/\かしらつて奧深おくぶかつてる、鋼線はりがねまたなかだるみをして、ひさしよりもひくところを、弱々よわ/\と、なゝめに
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)