“えんや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
艶冶50.0%
塩冶25.0%
塩谷12.5%
艷冶6.3%
袁爺3.1%
鹽谷3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姉のしがらみは返辞をしない。でへやの中は静かであった。柵は三十を過ごしていた。とはいえ艶冶えんやたる風貌ふうぼうは二十四、五にしか見えなかった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
簸川ひかわ塩冶えんや村には塩冶判官の屋敷跡と称する地、これを判官の土井と呼び今に至るまで民家を作らぬ。これは一町四方に土手を築いてあるという。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
或日、塩谷えんや判官高貞が良馬竜馬を禁裡に献上したことがあった。天皇は之を御覧じて、異朝は知らず我が国に、かかる俊馬の在るを聞かぬ、其の吉凶如何いかにと尋ねられた。
四条畷の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
おなじ半帕ハンケチでも、金澤かなざは貸本屋かしほんや若妻わかづまふのが、店口みせぐち暖簾のれんかたけた半身はんしんで、でれりとすわつて、いつも半帕ハンケチくちくはへて、うつむいてせたは、永洗えいせん口繪くちゑ艷冶えんやてい眞似まね
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
どういう訳で袁爺えんやの像が、ここに置かれてあるのだろうかと、私はしばらく考えて見たが、それの解ろう道理がない。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
兼好が人に代って鹽谷えんやの妻に送るのふみに比するも、人の感情を動かすの深き決してかれに劣らざる可し、是も亦他に非ず其の文のたゞちことばを写せばなり
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)