“しおや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
潮焦25.0%
塩屋25.0%
塩谷25.0%
汐焦12.5%
潮焼12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秀吉がまだ子どもの頃だった天文年間には、もう和寇わこうはだいぶ下火したびになっていた。けれど昔を語る潮焦しおやけのした老人は、まだたくさん田舎に生きていた。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
右には未だ青き稲田をへだてて白砂青松の中に白堊の高楼あま塩屋しおやに交じり、その上に一抹の海青く汽船の往復する見ゆ。左に従い来る山々山骨さんこつ黄色く現われてまばらなる小松ちびけたり。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
下野塩谷しおや阿久津あくつ村は、鉄道開通の前は奥州交通の一大要津ようしんであった。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
が、そのあとは、なにかたのしまぬ色だった。かぶとを脱ぎ、汗などふいた。そして、ふたたびかぶとはかぶらず、汐焦しおやけした汗塩の面を、夕陽が射るままにさらしていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊東は四角なあごの張ったマユの濃い潮焼しおやけのした、四十台の体のがっしりした、みるからに船乗りらしい男であった。きちんとしたダブルの制服をつけていた。
(新字新仮名) / 楠田匡介(著)