“簸川”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひかわ60.0%
ひのかわ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
簸川ひかわ塩冶えんや村には塩冶判官の屋敷跡と称する地、これを判官の土井と呼び今に至るまで民家を作らぬ。これは一町四方に土手を築いてあるという。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
信乃の家の飼犬が噛み殺した伯母の亀篠かめざさの秘蔵猫にちなんで橋名を附けられたと作者が考証する簸川ひかわ猫股橋ねこまたばしというのが近所であるから、それから推して氷川田圃たんぼに近い
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
ここに、余が出雲いずも巡遊中に聞いた話を紹介しよう。簸川ひのかわ郡某村に釣魚をもってなによりの娯楽とし、休日ごとに必ず釣りに出かけることにきめているものがある。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
しかし出雲の山の奥の、簸川ひのかわ沿いの村で育ったから、いい手本があるわけではなし、絵具もなかった。私は古い硯と筆とをもっていた。墨がなかったので、木炭を丹念にすって、それで描いた。
この子を残して (新字新仮名) / 永井隆(著)