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あわ/\
高山の雪
深く
積りて
凍たる上へ
猶雪ふかく
降り
重り、時の
気運によりていまだこほらで
沫々しきが、山の
頂の大木につもりたる雪、風などの為に
一塊り
枝よりおちしが山の
聳に
随ひて
転び
下り
萬づに
淡々しき
女子心を
來て
搖する
樣な
人の
賞め
詞に、
思はず
赫と
上氣して、
昨日までは
打すてし
髮の
毛つやらしう
結びあげ、
端折つゞみ
取上げて
見れば、いかう
眉毛も
生えつゞきぬ