“たんたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タンタン
語句割合
坦々64.9%
淡々15.8%
眈々12.3%
潭々1.8%
癱瘓1.8%
短歎1.8%
緂々1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
数千年来、数億の人々がかためてくれた、坦々たんたんたるたいらかな道である。吾人ごじんが母の胎内たいないにおいてすでに幾分か聞いて来た道である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「では申しあげましょう、とるに足らぬひが事には過ぎませんが」と、正成は世間ばなしでもするように淡々たんたんとこう言った。
一八八九年の三月、アピア湾内には、米艦二隻英艦一隻が独艦三隻と対峙たいじし、市の背後の森林にはマターファの率いる叛軍が虎視眈々たんたんと機をうかがっていた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
が、その平静は、潭々たんたんたたえた水だ。深さもあり渋味もあり、そして波瀾も蔵している。
元板げんはん再校千金方せんきんほう跋、書医心方後いしんほうののちにしょす知久吉正翁墓碣ちくよしまさおうぼけつ駱駝考らくだこう癱瘓たんたん、論語義疏跋、告蘭軒先生之霊らんけんせんせいのれいにつぐの十八篇である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
予はそれを聞くとひとしく口をつぐみて悄気返しよげかへれば、春雨しゆんうあたかも窓外に囁き至る、瀟々せう/\の音に和し、長吁ちようう短歎たんたん絶えてまた続く、婦人の泣音きふおんあやしむに堪へたり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しばらく進むと右からマツクラという沢が来ている、マツクラ沢の対岸の岩側が緂々たんたん筋のように見えるからよろいグラ(岩の転か)と呼ばれてある、鎧グラの上方を登るのであるが
平ヶ岳登攀記 (新字新仮名) / 高頭仁兵衛(著)