“たんたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タンタン
語句割合
坦々64.8%
淡々16.7%
眈々13.0%
癱瘓1.9%
短歎1.9%
緂々1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橋の向こう側には、坦々たんたんたる広い道路みちでも開けておればまだしも、真の闇だったらどんな気持がすることでしょうか。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
戸外には氷のような月光があふれていた。その月光の中の坦々たんたんたるアスファルト道を、一匹の猛虎もうこが、まるで奇怪なまぼろしのように走っていた。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
しかし、東南を望めば、天王寺、茶臼山ちゃうすやま高津こうづの宮、下寺町しもてらまちの寺々に至るまで、坦々たんたんたる徳川時代の家並である。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
「気の毒なことじゃのう」博士の声は水のように淡々たんたんとして落付いていた。
国際殺人団の崩壊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
宗十郎は淡々たんたんとして、座敷ざしきすみで試験勉強している復一の方を見てそういった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
俳人で大阪者といへば宗因そういん西鶴さいかく来山らいざん淡々たんたん大江丸おおえまるなどであるがこれ位では三府の一たる大阪の産物としてはちともの足らぬ気がする。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
と、その説を容れ、とうとう兵糧を送らなかった。諸州十八ヵ国から集まってきた将軍同志の胸には味方とはいえ、おのおの虎視眈々たんたんたるものや、異心があったのは、是非もないことである。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今では、徳川か、豊臣か、そのどっちかの色を持った武士が、互いにこの分水嶺にって、次の時代を、虎視眈々たんたんうかがっている。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「しかも、貞盛にそそのかされて、御辺父子も、兵力を増大にし、弓馬の猛訓練をさせて、虎視眈々たんたんと、下総の境を窺っている者ではないか」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元板げんはん再校千金方せんきんほう跋、書医心方後いしんほうののちにしょす知久吉正翁墓碣ちくよしまさおうぼけつ駱駝考らくだこう癱瘓たんたん、論語義疏跋
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
予はそれを聞くとひとしく口をつぐみて悄気返しよげかへれば、春雨しゆんうあたかも窓外に囁き至る、瀟々せう/\の音に和し、長吁ちようう短歎たんたん絶えてまた続く、婦人の泣音きふおんあやしむに堪へたり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
マツクラ沢の対岸の岩側が緂々たんたん筋のように見えるからよろいグラ(岩の転か)と呼ばれてある、鎧グラの上方を登るのであるが、これからは人夫が詳細な案内を知らない、登ってから水がないと困るから、まだ四時ではあるが此処に野営することにした
平ヶ岳登攀記 (新字新仮名) / 高頭仁兵衛(著)