“あさがほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
朝顏52.4%
朝顔19.0%
朝貌14.3%
牽牛花9.5%
4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なつになるとコスモスを一面いちめんしげらして、夫婦ふうふとも毎朝まいあさつゆふか景色けしきよろこんだこともあるし、またへいしたほそたけてゝ、それへ朝顏あさがほからませたこともある。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
朝顔あさがほの花が日毎ひごとに小さくなり、西日にしびが燃えるほのほのやうにせま家中いへぢゆう差込さしこんで来る時分じぶんになると鳴きしきるせみの声が一際ひときは耳立みゝだつてせはしくきこえる。八月もいつかなかば過ぎてしまつたのである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
菅茶山の朝貌あさがほの話は、流暢な語気が殆どトリヰアルに近い所まで到つてゐる。想ふに茶山は平素語を秤盤しようはんのぼせて後に、口に発する如き人ではなかつただらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
牽牛花あさがほ大にはやり候よし、近年上方にてもはやり候。去年大坂にて之番附坐下に有之、懸御目申候。ことしのも参候へども此頃見え不申候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「このあさがほは両地共一度也。いかなることや。」こゝまでは猶可である。重厚の風減じ、軽薄の俗長ず。「何さま昌平之化、可仰可感候。」これは余りに廉価なるイロニイである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
扨高作は妙也。申分なし。段々上達可思也。曾てきく。上方にはやること、大抵十五六年して江戸へゆき、江戸にはやること亦十五六年して上方へ来ると云。このあさがほは両地一度也。いかなる事や。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)