あさがほ)” の例文
「このあさがほは両地共一度也。いかなることや。」こゝまでは猶可である。重厚の風減じ、軽薄の俗長ず。「何さま昌平之化、可仰可感候。」これは余りに廉価なるイロニイである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
扨高作は妙也。申分なし。段々上達可思也。曾てきく。上方にはやること、大抵十五六年して江戸へゆき、江戸にはやること亦十五六年して上方へ来ると云。このあさがほは両地一度也。いかなる事や。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)