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『牛鍋』
ふりがな文庫
『
牛鍋
(
ぎゅうなべ
)
』
鍋はぐつぐつ煮える。 牛肉の紅は男のすばしこい箸で反される。白くなった方が上になる。 斜に薄く切られた、ざくと云う名の葱は、白い処が段々に黄いろくなって、褐色の汁の中へ沈む。 箸のすばしこい男は、三十前後であろう。晴着らしい印半纏を着ている …
著者
森鴎外
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「心の花」1910(明治43)年1月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約7分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
煙草
(
たばこぼん
)
切
(
きれ
)
紅
(
くれない
)
反
(
かえ
)
空
(
むな
)
生
(
なま
)
渇
(
かわき
)
薩摩
(
さつまいも
)
窘
(
いじ
)
尖
(
さき
)
銜
(
ふく
)
膝
(
ひざ
)
主
(
ぬし
)
縞
(
しま
)
股
(
また
)
隙
(
すき
)
鍋
(
なべ
)
腋
(
わき
)
腭
(
あご
)
這入
(
はい
)
遣
(
や
)
花簪
(
はなかんざし
)
葱
(
ねぎ
)
雛
(
ひな
)
貰
(
もら
)
質
(
たち
)
輪切
(
わぎり
)
旨
(
うま
)
傍
(
そば
)
半衿
(
はんえり
)
叱
(
しか
)
啄
(
ついば
)
噬
(
か
)
憚
(
はばか
)
手拭
(
てぬぐい
)
折鞄
(
おりかばん
)
箸
(
はし
)
暫
(
しばら
)
檻
(
おり
)
潜
(
くぐ
)
狒々
(
ひひ
)
猪口
(
ちょく
)
盃洗
(
はいせん
)
竿
(
さお
)