西洋せいやう)” の例文
余輩よはいはんとほつするところのものは』と憤激ふんげきしてドードてうひました、『吾々われ/\かわかせる唯一ゆゐいつ方法はうはふ候補コーカス競爭レース西洋せいやうおにごつこ)である』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
わたしそれでも何時いつ御祖母おばゞさまなのよ。御祖母おばゞさまの西洋せいやうがなくつちや不可いけないわねえ。御祖母おばゞさまはなんふの」といたものもあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はなしを——或時あるときとんさんと一所いつしよえたことのある志賀しがさんがいて、西洋せいやう小説せうせつに、狂氣きやうきごと鉛筆えんぴつけづ奇人きじんがあつて、をんなのとはかぎらない
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たとへば天狗てんぐにしても、印度いんど支那しな日本にほんみなそのあらはしかたことなつてる。りうなども、西洋せいやうのドラゴンと、印度いんどのナーガーと、支那しなりうとは非常ひぜうあらはかたちがふ。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
それから少し変つてゐるのに、一寸ちよつと西洋せいやうの童謡見たやうなのがあります。それは珍らしいものです。
お月さまいくつ (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
なにね、いくらつたつて無益だめでせうよ、こととか三味線さみせんとか私共わたくしどもこともない野蠻的やばんてき樂器がくきほかにしたこと日本人につぽんじんなどに、如何どうして西洋せいやう高尚かうしよううたうたはれませう。
西洋せいやうにては一七日を一ウヰークとなづけ、世間日用せけんにちようこと大抵たいてい一ウヰークにて勘定かんぢやうせり。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
まづなによりも原書げんしよ讀書力どくしよりよくとぼしいのは意外いぐわいでありました。それでさづける讀本とくほんむづかしいのかといふのに、けつしてさうむづかしい書物しよもつではありません。西洋せいやうでは高等小學校かうとうせうがくかう程度位ていどぐらゐでせう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
たう貞觀ぢやうくわんころだとふから、西洋せいやうは七世紀せいきはじめ日本にほん年號ねんがうふもののやつと出來掛できかかつたときである。閭丘胤りよきういん官吏くわんりがゐたさうである。もつともそんなひとはゐなかつたらしいとひともある。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
吾助ごすけ大層たいそう學者がくしやにてなにごともらぬことなく、西洋せいやうだの支那しなだの天竺てんじくなにかのこともりて、其話そのはなしが面白おもしろければ姉樣ねえさまにも是非ぜひかせまうしたし、從來まへかたぢいちがぼく可愛かあいがりて姉樣ねえさまめて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鳴滝のたぎちの音を聞きつつぞ西洋せいやうがく日々ひび目ざめけむ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
蝙蝠傘屋かうもりがさやまへにも一寸ちよつとまつた。西洋せいやう小間物こまもの店先みせさきでは、禮帽シルクハツトわきけてあつた襟飾えりかざりにいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
西洋せいやうではいへよりも個人こじん尊重そんちやうするの風習ふうしふからたのかいなかよくらぬが、がいしてせいあとにしさきにする。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
西洋せいやうにては一晝夜いつちうやを二十四に分つゆゑ、の一日本につぽんきう半時はんじなり。其半時そのはんじを六十にわかつて、これを一分時ぶんじ(ミニウト)といふ。またこの一分時ぶんじを六十にわけて一「セカンド」とふ。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
一寸ちよつと横顏よこがほ旦那だんなはう振向ふりむけて、ぐに返事へんじをした。細君さいくんが、またたゞちに良人をつとくちおうじたのは、けだめづらしいので。……西洋せいやうことわざにも、能辯のうべんぎんごとく、沈默ちんもくきんごとしとある。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
主人しゆじん蒙古人もうこじん上手じやうずうまあつかことや、蒙古犬もうこいぬせて細長ほそながくて、西洋せいやうのグレー、ハウンドにてゐることや、彼等かれら支那人しなじんのために段々だん/\せばめられてこと
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
えうするに、化物ばけもの形式けいしき西洋せいやうは一たい幼稚えうちである。希臘ぎりしや埃及えじぷとおほ人間にんげん動物どうぶつ繼合つぎあはせをやつてことまへべたが、それではかたちたくみ出來できても所謂いはゆる完全くわんぜん化物ばけものとはへない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
そのはなへ、かほおしつけるやうにして、ほろ/\あふれるをごまかしましてね、「西洋せいやうのでございますか、いゝにほいですこと。」なんのつて、つて——あの、やさしはなですから、にも、えだにも
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此度このたび大陰暦たいゝんれきやめ大陽暦たいやうれきとなし、明治五年十二月三日を明治六年一月一日とさだめたるは一年にはかに二十七日の相違さうゐにて世間せけんにこれをあやしものおほからんとおもひ、西洋せいやうしよ調しらべくにおこなはるゝ大陽暦たいやうれき
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)