高御座たかみくら)” の例文
かくの如き大なる責任、大なる天職を以て、ここに大正の天皇は来月高御座たかみくらに座して四海しかいに君臨遊ばす。こういう大典が前に在るではないか。
吾人の文明運動 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
それに魂といふものは人間が眠つてゐる間ぢゆう自在に翔びまはるもので、大天使といつしよに神の高御座たかみくらのぐるりまでも翔びまはるといふのだ。
皇孫の坐せる所が磐の高御座たかみくらであったことは、天の磐座を押し放ちて御降臨になったことから推知される。
山の今昔 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
当帝が即位されたことは源氏にうれしかったが、自身の上に高御座たかみくらの栄誉をねがわないことは少年の日と少しも異なっていなかった。あるまじいことと思っている。
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)
むしろ統御の別席をしつらえるために、ことさらにアルプス大山系を回避して、太平洋岸に独歩特立して、一段と超越した高御座たかみくらを築き上げたかのように見える
日本山岳景の特色 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
高御座たかみくら輝き満つ、日の御座みくらただ照り満つ。御剣や御光添ひ、御璽みしるしやいや栄えに、数多かずさはの御鏡や勾玉や、さやさやし御茵みしとねや、照り足らはせ。大君。我が大君。あきかみ
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あいたいと、たなびく雲の高御座たかみくらに、富士ふじのすがたがゆうぜんとあおがれる。民部は、むちをさして
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ウーリュンポスの高御座たかみくら、轟雷振ふわがヂュウス
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
ああ、にしろがねの高御座たかみくら
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
天井にとゞけとひな高御座たかみくら
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
輝きかへる高御座たかみくら
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
天業てんげふ恢弘くわいこう黎明しののめ、鎭みに鎭む底つ岩根いはねの上に宮柱みやばしらふとしき立てた橿原かしはら高御座たかみくらを、人皇第一代神倭磐余彦かむやまといはれひこ天皇すめらみことを、ああ、大和やまとは國のまほろば、とりよろふ青垣あをがきとびは舞ひ
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
目の覚めるような白玉の高御座たかみくらをすえたのが、富士山であったことは、初代一立斎広重いちりゅうさいひろしげの『絵本江戸土産』初篇開巻に掲出せられて、大江戸の代表的風光として、知られていたのであった。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
将門の座を、高御座たかみくらに擬し、天皇の拝をまねて、叙位除目じょいじもくの奏請をやる。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかして高御座たかみくらに座して四海しかいに君臨遊ばすことは将来の国の盛事である。
吾人の文明運動 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
金屏きんびょう高御座たかみくらあり出御しゅつぎょまだ
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
今こそは依り立たせ、けふこそは照り立たせ。高御座たかみくら輝き滿つ、日の御座みくらただ照り滿つ。御劍や御光添ひ、御璽みしるしやいや榮えに、數多かずさはの御鏡や勾玉や、さやさやし御茵みしとねや、照り足らはせ。
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
今こそは依り立たせ、けふこそは照り立たせ。高御座たかみくら輝き満つ、日の御座みくらただ照り満つ。御剣や御光添ひ、御璽みしるしやいや栄えに、数多かずさはの御鏡や勾玉や、さやさやし御茵みしとねや、照り足らはせ。
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)