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饌
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せん
ふりがな文庫
“
饌
(
せん
)” の例文
例の
盧生
(
ろせい
)
の
邯鄲
(
かんたん
)
の夢——
黄梁
(
こうりょう
)
の
饌
(
せん
)
の出来る間に五十年の栄華を夢みたという話なども、決して単なる偶話ではなく、私の
所謂
(
いわゆる
)
第四次元の世界を覗き
奇談クラブ〔戦後版〕:14 第四次元の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一本の
釘
(
くぎ
)
から大事件が生ずるように、
青魚
(
さば
)
の煮肴が上条の夕食の
饌
(
せん
)
に
上
(
のぼ
)
ったために、岡田とお玉とは永遠に相見ることを得ずにしまった。そればかりでは無い。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
仄
(
ほのか
)
に聞くにつけても、それらの面々の面目に係ると悪い。むかし、八里半、
僭称
(
せんしょう
)
して十三里、一名、書生の羊羹、ともいった、ポテト……どうも脇息向の
饌
(
せん
)
でない。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鼠に食を奪わるるも怒らずに譲り与うるは義なり。客至って
饌
(
せん
)
を設くればすなわち出で来るは礼なり。物を蔵するに密なれども能く盗むは智なり。冬月
毎
(
つね
)
に
竈
(
かまど
)
に入るは信なりと。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
汝が如き詩人ならましかば、そを樂みて聞きもせん。我は恰も消化し難き
饌
(
せん
)
に向へる心地して、
肚
(
はら
)
のうちには彼女子今か出づるとのみおもひ居たり。此時翁は感ずべき好き智慧を出しぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
手がつけられぬ珍
饌
(
せん
)
となつて、味聖に幻滅を感ぜしめるのではあるまいか。
たぬき汁
(新字旧仮名)
/
佐藤垢石
(著)
これで
思起
(
おもひおこ
)
すのは、陰暦の二月すゑには、既に韮が
萌
(
も
)
え、木の新芽が
饌
(
せん
)
に供し得る程になつてゐるといふことである。それから、『わらび漬』などとあるのも少年の頃をしのばしめるのであつた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
荷口村の養鱒場で、美味口に奢る
虹鱒
(
にじます
)
の
饌
(
せん
)
も嗜んだ。
水の遍路
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
饌
漢検1級
部首:⾷
21画
“饌”を含む語句
御饌
神饌
酒饌
食饌
饗饌
飲饌
肴饌
供饌
珍饌
佳饌
上饌
朝御饌
饌立
饌用
豊饌
美饌
神饌所
有酒食先生饌
御饌粒
御饌神
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