面附つらつき)” の例文
面附つらつきこそはれよりもよけれ、脛附すねつきが十人並にんなみ以上いじゃうぢゃ、それからあしどうやはふがほどいが、ほかには、ま、るゐい。
ツァウォツキイはこう云って、身を反らして、傲慢な面附つらつきをして役人の方を見た。胸に挿してある小刀と同じように目が光った。
と仕打は呆気あつけに取られたやうに言つた。そして精々大石の友達ででもあるらしく、真面目に苦り切つた顔をしたが、幾らか面附つらつきが歪んで見えた。
「空気が違うから気に食わんのだ、イヤに一癖ありそうな冬籠ふゆごもりの奴等ではある、妙に身を落してはいるが、イヤに学者づらが鼻の先にブラ下がって、われわれを見下げるような面附つらつきが気に食わん」
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その手錠から、巡査の面附つらつきから、署長の小鼻から、まるで汚い物づくめなやうに顔をしかめながら。
マーキュ はららごかれたにしん干物ひものといふ面附つらつきぢゃ。おゝ、にしは、にしは、てもまア憫然あさましい魚類ぎょるゐとはなられたな! こりゃ最早もうペトラークが得意とくい戀歌こひかをおものともござらう。
どんな職業者にも、弟子好きと、弟子嫌ひとはあるもので、徳富蘆花氏などは、大の弟子嫌ひで、たまに田舎出の青年などが、弟子入を頼むと、大きな色眼鏡越しに相手の面附つらつきをじろりと見て